訪問を検討している人向け
訪問時間について
1-508( アイコンの部屋)にいます。昼休みから午後早い時間がお勧めです。
オンライン(Teams ビデオチャットなど)でもOKです。
いつ尋ねていただいても構いませんが、不在だったり「あとで来て」ということもあるので、必要であれば Teamsチャットでアポイントメントを取って下さい。
どんなことをやりたいのか、どんなことに興味があるのかをお尋ねします。考えてから来てください。
できるだけ数多くの研究室を訪問して、いろんな教員と何度も話をすることをお勧めします。
担当教員:佐野彰
テーマ:知的な/学習する/発達するシステムをつくる
上記テーマと関係する内容、でなくても構いません。
担当教員の専門に近い研究内容はテーマタイトルの通りです。 ただし、特別研究は「演習ではない」ので「数理・情報科学課程の特別研究」として解釈できるテーマであれば基本的にテーマ設定は自由です。 自分の研究テーマを模索し決定することも活動の重要な一部です。研究室セミナーで議論をしながら興味のある分野を探り、必要な勉強をし、自分のテーマを決定して研究を進めていきます。各自の 1.数学やプログラミングスキルのレベル、2.研究テーマの難易度、3.特別研究に掛けることのできる時間、の3点を考えてテーマ設定して下さい。
過去に研究室で行われたテーマは、以下の研究室のWebページから見ることができるので参考にして(あるいは参考にしないで)下さい。 「知能」や「発達」などの分野、とくにヒトを含む生物の情報処理に興味のある人を歓迎します。 人工知能、強化学習、リザバコンピューティング、ニューラルネットワーク、生物(脳)の情報処理、認知発達ロボティクスなどが関連しそうなキーワードです。 他にも、ロボット制御やIoTなど、ハードウェアとソフトウェア両方を含んだシステムの開発、プログラミング教育など。 これらに興味のある方はさのと話をしてみて下さい。
例えば
マルチエージェントモデルによる避難シミュレーション、 インフルエンザウィルスのRNA変異予測、 無線通信を使った自動出席管理システム、 Bluetoothメッシュによる災害時安否確認システム、 単語ベクトルによる楽曲分類、 生物のように「飽きる」学習モデルのダイナミクス、 ニューラルネットワークモデルによる多感覚統合、 予測器ネットワークによる発達学習モデル、 学習履歴データベースによる個別学習システム、 強化学習によるドローン操作の獲得、 音声会話ができる案内ロボットの自動シナリオ生成、イチゴ果実の画像認識モデルと栽培支援アプリ、など
知能?
「知能とはなにか?」という問いにはいろいろな答え方がありますが、さのが好きなのは「知能とは、どうしたらよいかわからないときに使うものである」というものです。 さのの研究室では研究テーマは積極的に与えられないし、指導教員はアテにならなかったりするので、よく「どうしたらよいかわからなく」なると思います。 みなさんの隠された知能の発現に期待しています。
おまけ。
認知を考えるというは、たとえば目の前のある物体をどのようにして「リンゴ」だと 識別して、それが「リンゴ」を指す意味を持っていることをどのようにして獲得するか、を考えるということです。 発達を考えるというのは、たとえば先週まで歩くことができなかった子供が自ら学ぶ ことによって今日は上手く歩けるようになる、その変化のしくみを考えることです。 すごく大げさにいえば、この二つを考えるということは私たちの心の在りようについて考えるということです。
ヒトは物事にいろいろな意味を付けるのが好きな動物です。この意味付けるという行為は、私たちの視覚、聴覚、触覚などの感覚情報が脳で相互作用することによって 成り立っています。ヒトがもつこのような仕組みを、脳の学習という観点から、例えば ニューラルネットワークや 確率ダイナミクスを用いて調べます。あるいは、私たちが目の前にある物体を「生きている」のか、 あるいは「生きていない」のかを、どのように区別しているのかを考えます。
コンピューターに物事を認知・発達させることを目指して興隆した人工知能という分野があります。この分野は工学的な応用を含むより広い分野に成長しています。 近年では、計算機の能力増大と Google や IBM などの企業から資金力を背景に、人工知能を含む計算機の能力がこれまで以上に人間の働きを置き換えるレベルに発展してきています。
できることならば、こういった私達自身の考え方や働きを考える研究テーマを通じて、 自分自身の在り方や物事の考え方に対して何らかの影響を与えるような機会であって欲しいと思っています。
実施形態
セミナー I では、
メンバーで共通する興味分野があれば、適当なテキストを用いた輪講形式で勉強しながら具体的な研究テーマの設定を目指します(レアケース)。
各メンバーの興味が分散する場合は(ほとんどがこちら)、
各自の興味にもとづいて調査・勉強しながら、
毎週のゼミでその内容を発表・議論してもらいながら、
セミナーIを通して具体的な研究テーマを決定していきます。
セミナー II では、各自のテーマに沿った調査・研究を進め、毎週のゼミで発表・議論します。
向いているかもしれない人
計算機やプログラミングが好きで数学が嫌いではない人。
自力で調べたり試行錯誤することを楽しめる人。
やりたいことはあるが適当な研究室が見当たらない人。
哲学や認知科学などの割り切れない話に興味がある人。
数理的、あるいは情報学的にヒトを考えるということに興味がある人。
楽をするためには苦労を厭わない人。
問い合わせなど
Teamsチャットで問い合わせる、あるいは、居室(1-508)を訪ねてください。
現在の配属学生に様子を尋ねたい人は、個人的に(自由に)コンタクトを取って下さい。
連絡先・テーマ内容などに関する情報は、以下の研究室Webページを参照してください。